経済産業省中国経済産業局が主催する「カワいいモノ・ブランドデザイン キックオフセミナー」のご案内をいただき、7/23に広島市で開催されたイベントに参加してきました。「カワいいモノ・ブランドデザイン」は中国経済産業局が主催する研究会で、商品開発から知的所有権の権利化、そしてモニター調査やギフトショーの出展までバックアップするというものです。中国エリアでは島根、岡山、広島(←今回は3回目)、鳥取で開催です。山口県だけなんでスルーかのう(笑)
日本的な繊細さを持つ伝統工芸品や工業製品等の「いいモノ」に日本の感性である「カワいい」を掛けあわした「カワいいモノ」。中国経済産業局では、そのコンセプトに沿った商品開発や販路開拓に、事業者やデザイナー等で構成されるコンソーシアムで取り組みます。
今回はキックオフセミナーということで、有識者の講演と中国産業局スタッフによる説明が行われました。広島の会場は定員50名でしたが、それを超える盛況ぶり。講演は下記の3名の方々で、いずれも大変参考になりました。
- 入戸野 宏(にっとの ひろし) / 広島大学大学院 総合科学研究科 准教授
- 松井 宏記(まつい ひろき) / 弁理士・ レクシア特許法律事務所 代表パートナー
- 土屋 武美(つちや たけみ) / 株式会社晃祐堂 専務取締役
冒頭の写真は、広島県安芸郡熊野町で生産される『熊野筆』です。経済産業大臣より『伝統的工芸品』に指定されており、全国で生産される筆の80%を占めるそうです。ちなみに熊野筆は地域団体商標です。熊野筆は伝統工芸品でありながら、コスメ分野にも進出しており、化粧筆として世界中の女性から高い支持を得ています。伝統的な技術に頼るだけではなく、若い人の感性も取り入れた革新的な商品作りが素晴らしいですね。
熊野筆メーカー株式会社晃祐堂 土屋武美専務から、成功事例として「ハートブラシ」、「くまもんブラシ」、NTT docomoの「ドコモダケブラシ」、ディズニーのミッキーマウス生誕100周年記念の「ミッキーブラシ」などの紹介や、合わせて中国からの模倣品に意匠権で対応されたケースもお話しいただきました。
大変ためになるキックオフセミナーでした。